階段で膝が痛いのはなぜ?やってよい運動と相談する目安

平地は歩けるけれど、階段を降りると膝が痛い」
「立ち上がるときに膝が気になる」
そんなとき、「運動しても大丈夫?」「安静にした方がいい?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
膝の痛みは、「階段で痛い」という症状だけで原因を決めることはできません。
今回は、階段で膝が痛む理由と運動するときの考え方、相談する目安について解説します。
なぜ階段で膝が痛くなるの?
階段では、膝を曲げながら体重を支える必要があります。
研究では、膝蓋骨と大腿骨の間に生じる力は、健常者の場合、平地歩行で体重の約0.9倍、階段を上るときで約3.2倍、降りるときで約2.8倍と報告されています。
つまり、階段は平地歩行よりも膝に大きな力が加わる動作です。
ただし、
「負荷が大きい=それが痛みの原因」
とは限りません。
痛みの場所や動作だけで決めつけず、実際の身体を確認することが重要です。
膝だけでなく身体全体を確認します
階段や立ち上がりには、膝だけでなく股関節や足関節、体幹なども関係します。
だからといって、
「股関節が硬いから膝が痛い」
などと、一つの所見だけで原因を決めることもできません。
当院では、痛みの経過、関節の動き、身体の状態、実際の動作など、複数の情報を組み合わせて身体の状態を考えます。


同じ「階段で膝が痛い」という症状でも、身体の状態まで同じとは限りません。
そのため、最初から施術方法を決めるのではなく、まず身体を確認することを大切にしています。

施術者コメント
「膝が痛い」という同じ症状でも、実際に身体を確認すると状態は一人ひとり異なります。私は痛みのある場所だけで判断せず、関節の動きや身体全体の状態、実際の動作などを確認することを大切にしています。そこで得られた情報から施術を考え、施術後の変化をもう一度確認します。
福山雄気|柔道整復師
膝が痛くても運動していい?
痛みがあるからといって、すべての運動をやめる必要があるとは限りません。
変形性膝関節症についても、国内外のガイドラインでは運動療法が推奨されています。
ただし、
「痛くても我慢して運動する」という意味ではありません。
運動するときは、
運動中 → 運動後 → 翌日
まで身体の反応を確認しましょう。
運動後や翌日に痛みが明らかに強くなる場合には、運動の種類や量を見直す必要があります。
こんな場合は医療機関へ
次のような場合には、セルフケアを続ける前に整形外科などへの相談を検討してください。
- ケガの後から強く痛む
- 膝が大きく腫れている
- 体重をかけることが難しい
- 膝が曲がらない・伸びない
- 赤みや熱感がある
- 痛みが急激に悪化している
必要に応じて医療機関で診察や画像検査を受けることが重要です。
当院では「評価→施術→再評価」を大切にしています
当院では、膝が痛いからといって膝だけを施術するとは限りません。
身体から得られた情報をもとに状態について仮説を立て、必要と考えられる施術を行います。
そして施術後には、身体や動作がどのように変化したのかを再度確認します。

評価 → 仮説 → 施術 → 再評価
この過程を大切にしながら、一人ひとりの身体をみていきます。
階段や立ち上がりで膝が痛い方へ
膝が痛いからといって、すべての運動や外出を避ける必要があるとは限りません。
反対に、痛みを我慢して運動する必要もありません。
現在の身体がどのような状態なのかを確認し、それに合わせて運動や日常生活を調整することが大切です。
「階段を降りると痛い」「運動を続けていいのかわからない」という方は、一度ご相談ください。
詳しくはお問い合わせください。
参考文献
- Hart HF, et al. Br J Sports Med. 2022;56:521-530.
- NICE. Osteoarthritis in over 16s: diagnosis and management. 2022.
- Kolasinski SL, et al. Arthritis Rheumatol. 2020;72:220-233.
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断を行うものではありません。
