膝関節の変形と言われた方必見!!~人工膝関節全置換術(TKA)とは?〜
2016/10/26カテゴリー:インソール,ストレッチ,トレーニング,トレーニング,ニュース,ブログ,膝のスポーツ障害,記事
多くの方が膝に痛みを感じ、当院に来院されます。
特に高齢者の方は膝の痛みだけでなく、膝関節機能が低下している、中には膝の関節が変形してしまっているといった方がいらっしゃいます。
過去に半月板損傷や膝前十字靭帯損傷(ACL損傷)をされている方は、膝の関節が変形する可能性が高いといわれています。
関節が変形してしまっているといった方の中には、医師に人工関節を勧められ、人工関節に入れ替えて、疼痛の緩和をされた方もたくさん居られます。
膝の人工関節を入れ変えたのち、退院後トレーニングを行うのですが、多くの患者さんは、痛みの解放からトレーニングを行わなかったり、やり方がわからないと言った理由から、リハビリを行わない方が多いのが現状です。
そんな『膝の人工関節』を入れ替えてからトレーニングのやり方にお困りの方へしでもお役に立てる様に、リハビリメリューをご紹介したいと思います。
まず膝関節とは…
膝関節は、太ももの骨(大腿骨)と脛の骨(脛骨)、お皿(膝蓋骨)の3つの骨が関節となり構成されています。
膝関節は、平らな板と丸いものの組み合わせからなっているので、とても不安定な関節であることが想像出来ます。
そのため、大腿骨と脛骨をつなぐ四つの靱帯と半月板が、膝関節を安定させるためにとても重要になってきます。
また、日常生活において膝関節が曲がらないといけない参考角度は、正座をする時で約150度、しゃがんだ時で約120度、歩行では約60度、走る時は約135度、階段の昇降動作時は約120?130度と言われています。
しかし、人工関節に入れ替えると膝の曲がる角度は120度が限界と言われています。
その為人工関節に入れた後、正座をすることは現状では難しいと考えられています。
でも、そこでリハビリを諦めてしまうと膝関節が全然曲がらなかったりするので、リハビリは必ず行いましょう!
人工関節(膝関節)について
膝関節が変形したり、半月板が磨耗し骨同士ぶつかったりすることにより、強烈な疼痛が出現し膝関節の機能が低下するため、膝関節に人工関節を入れ替えることにより疼痛の緩和を目指す治療法です。
最近の人工関節は、金属やセラミック、ポリエチレンで出来ています。
それらを膝関節に入れ替えることにより、今まで痛みで悩まされていた方が、痛みから解放されたり、歩行能力が改善されたりします。
長い年月人工関節を装着しておられる方は、人工関節装着部分に緩みが生じ、人工関節を入れ替える手術が必要になる場合があります。
一般的に、20年が経過すると約60%の患者さんで緩みが生じると報告されており、その中で約半数の患者さんが再置換手術を受けているとの報告もあります。
しかし、再手術を受けても、1〜2ヵ月の入院で、ほぼ元通りに回復することが可能です。
ですが、緩みの程度によってはかなり長期間に亘って日常生活動作の制限を受けることもあります。
適応疾患について
変形性膝関節症、関節リウマチなど
人工関節装着後の注意点
ウォーキングは1日5,000〜6,000歩程度が目安ですが、旅行時に長く歩いても問題ないそうです。
しかし、長い階段昇降や床からの立ち上がり動作を頻回に行うと、人工膝関節に負担がきますので気をつけて下さい。
しかし、歩くことは骨にいい刺激となり、骨を強くしたり、骨粗鬆症の予防になるので無理ない範囲で運動は行いましょう!
人工関節(股関節)手術後に気をつけなければいけない姿勢
- 正座やあぐら、しゃがみこむ:人工関節に大きな負担が懸かる為。特に正座は人工関節の破壊を招くことがあるので、できるだけ避けてください。
- 自転車の運転:平地の走行は問題ありませんが、坂道を登るときに負担が大きくかかる為避けて下さい。
・入浴:足を滑らないようにして下さい。転倒して人工関節が破損する可能性があります。
- トイレ:洋式トイレを使ってください。和式のトイレの場合、人工関節に負担をかけてしまう可能性があります。
- 運動:テニス、ジョギング、スキー、野球、サッカー、バスケットボール、バレーボールなどの激しい運動は、人工関節の磨耗が進んだり、破損したりする原因となりやすいです。その為、散歩や水泳などの軽い運動や体重のかかりにくい運動は、体に負担にならない程度であれば可能です。
当院の膝関節人工関節置換手術の術後のリハビリについて
まず、しっかりと関節可動域を出していきます。
特に術後などは、皮膚の硬さも動きの制限になるためしっかりと動かしていきます。
〈ヒールスライド〉
自分でかかとをすりながら、膝を曲げます。
〈膝を曲げるストレッチ〉
次に、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)の筋力トレーニングを始めていきます。
〈SLRトレーニング〉
足首を90°にし、膝を伸ばしたまま上下に動かします。
〈カーフレイズ〉
座った状態で、かかとを浮かすトレーニングです。
始めは座ったままですが、徐々に立った状態で行ったり、足首の角度を変えながら行います。
この動きは、歩く時に非常に大切になってきます。
〈スクワットトレーニング〉
良く聞く『スクワット』は日頃の生活において、基本的な動きになります。
例えば、椅子の立ち座りや階段の昇り降りは、スクワットの動きがしっかりできないと、さらなる怪我に繋がります。
基本的なスクワットが出来てくれば、実際に階段を登る状況を想定したトレーニングを行っていきます。
〈階段を想定したトレーニング〉
このようにしっかりとリハビリやトレーニングをしなければ、膝の問題は解決されてもその他の所で痛みが出ることが多くあります。
当院では、痛みの部分だけでなく根本的な治療を心がけております。
お困りの方がいらっしゃいましたら、一度ご連絡ください。
監修 柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師 原田彰
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